続★さだっちょんのドンブラコ岩手生活

横浜から岩手に移住し早○年。カヤック&農作業ほかお外遊びなら、なんでもOK!
 
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大いなるバイダルカ〜知床シーカヤックシンポジウム第3章〜 23:54
なんつーかこう・・・
オーラを放つフネっちゅうもんを初めて見た。

「バイダルカ」

かつてアリューシャン列島に住むアリュートの祖先が
使っていたカヤックだ。
食べるため、着るため、暖をとるため・・・
生きていくうえで彼らにとって海獣はなくてはならないものだったし、
その狩猟のための手漕ぎ舟もまたアザラシの皮や骨、流木などでつくられていた。

ロシアからの移住者が増え、それとともに持ち込まれた病気によってアリュートの人口は
激減し、バイダルカの伝統は途絶えてしまったのだけれど、
なぜかこの日本でそれを再現している人がいる。
山口のエル・コヨーテ主宰洲澤育範さんと富良野のインディアン・カヌークラフト主宰
松原秀尚さん


今回の知床に、同じ道内である松原さんが自作のバイダルカ2艇を持ち込んでいた。
シングル(一人乗り)とタンデム(二人乗り)それぞれ1艇ずつ。

スタート地点に、展示場ばりにずらりと並べられたカヤックの中で、
バイダルカが静かに運びこまれたとき、みんな自然と道を明けた。
それぐらい異彩を放っていたのだ。
もう、色といい形といい美しすぎて、近寄るのもおそるおそる、触るなんて
もってのほかってなぐらい。

それぐらい精巧なつくりだった。
およそ3ヶ月ほどかけてつくられたというバイダルカのフレームは
おびただしい数の道内産蝦夷松が縦横にびっしり。
一つ一つ手作業で丁寧に編み上げられている。
このフレームの骨組みも、海獣の骨格から学んだという説があるそうだ。

そして、かつて海獣の皮が使われてた部分は、寸分のたるみなく貼られたキャンパス地。そいつに植物系オイルと蜜蝋をしみ込ませて浸水を防ぐ加工を施してある。

もう・・・なんといっていいかわからないほどの存在感。
まじでコレ海に浮かべちゃうわけ?めっそうもない!!
いや、これ絶対、博物館に展示しとくべきでしょ!!!

だけど・・・・そいつは、大船団と一緒に知床の海にまったくフツーに漕ぎ出した。
シングルは洲澤さんが、タンデムには制作者の松原さんとスタッフの新井場さんが
乗っている。
3人が、なんか、なんともいえず崇高な先住民族に見え・・・
それでいて、なんだかすごく自然に馴染んでいる。
そう、吸い込まれそうなほど雄大な知床に、すんごくよく似合うのだ。

バイダルカのいろんなお話を聞いたり、恐る恐る触らせてもらったりするのは
それだけで、とても刺激的だった。
州澤さんのお話では、アリュートは単独で海に出ることはなく、いつも集団で行動していたのだそうだ。
まさに、今のアタシたちみたい。

みんなが乗ってるFRPやポリ艇に比べて、とても重いバイダルカ。
上陸や出艇のとき、自然とみんなが駆け寄ってサポートするのが日課になっていた。
アタシ自身そのサポート隊に混ざるときは、なんだかよくわかんないけど、
とっても誇らしかったし、バイダルカがみんなを呼び寄せて自然と集団行動を
とらせているようにも思えた。

松原さんは「せっかくの機会だから、みんなに乗ってみてほしい」とやさしい笑顔で
何度も言うのだが、恐れ多くて、そんなのできるわけない・・・

と最初の3日間ぐらいは、そんなふうに過ごしてきたけど、海も落ち着いているようだし
これを逃したら、こんな機会は二度とないかも。。。

そんな思いが、どーにもこーにもムクムクとこみ上げてきてしまって、
ある晩ダメモトで思い切って打ち明けてみた。
「あのー・・・アタシとかでも乗ってみてもいいんでしょうか?
 上陸した後とか、ホントあの・・・ちょっとだけでいいんですけど」

言葉にしてみた途端には、
「あーーーー。なんてアタシってワガママなのーーーー。」
と、後悔が駆け巡ったけれど、洲澤さんや松原さんは、イヤな顔一つせずに
艇チェンジの交渉をしてくださって、翌日・・・な、なんと落合湾からタコ岩まで
のぶちゃんとアタシのレディースバイダルカチームが誕生したのです!

とても重厚感のあるバイダルカのコックピットは、見た目どおり深く幅も広いので
スノコを敷いた上にさらに痛くないよう&漕ぎやすいように
使わないPFDを座布団代わりに敷いて、いざズームイン!

いつものように、みんなが出艇を手伝って、そーっと海へと押し出してくれる。

フワーーーー

うわっ。なんですか、この・・・なんちゅーかシットリ感は!!
そう・・・なんかこうシットリしてる。
っていうのは、別に水がしみ込んでくるとか、そーゆーシットリじゃなくって、
なんか、やさしいかんぢなのだ。
実際には、キャンパス地はぴんぴんに張られてるから、やわらかいはずはないんだけど、
でも、ホーントやわらかくって包み込まれるようなかんぢ。
こんなにボリュームがでかくて、ラダーもついてないタンデム艇は初めて。
おまけにアリュートパドルも初めてだっていうのに、どことなく懐かしい安心感。
最初に少しのぶちゃんと練習した後は、海が落ち着いていたのも幸いし、
それほどの不安を感じることもなく、ゆるりゆるりと漕ぎ進むことができた。

蝦夷松と蜜蝋の香り効果もあいまって、気分はすっかり太古のアリュート!

翌日、フツーの艇&パドルに戻ったとき、その冷たさ硬さに驚いたのなんの。
洲澤さんが「バイダルカには関節があるんだよ」っておっしゃっていたのが
なんとなーーーくだけど、ちょっとだけわかったような気がした。

そしてまた内田さんの言うとおり、アリューシャン列島やポリネシアと同じく
環太平洋の島国であるニッポン。
この国の祖先にとっても、きっとカヌーは大切な存在で昔から乗ってたに違いないって説は、
アタシは前から大好きで信じたいと思ってたけど(だってカヤックに乗るサイコーの言い訳になるんだもん!)
バイダルカに乗ったことで、それはもう、いっそう確証に近くなった。
(あーあー、どんどんマニアックになっていくよ、この人・・・でもホントなの)

そして何より!
後から聞いてビックリ。
バイダルカの船首の装飾は、男性の象徴という説もあるそうで、
つまり古代の狩猟用バイダルカは、女子禁制だったらしい。

キャーーー! 
なんてものすごい体験をさせてもらってしまったのかしら。


大いなる知床に大いなるバイダルカ・・・
アタシはこの体験を一生忘れない。

感謝してもしきれない気持ち、ここに書くことで少しだけだけど
恩返しさせてもらおうと思う。

バイダルカの復興を心から願って!!
バイダルカ1
スタート地点相泊に運び込まれたバイダルカ。
存在感ありすぎ!


バイダルカ6
中は縦横無尽にフレームが張り巡らされている。


バイダルカ2
まさに職人芸!
いや、もうここまで来ると芸術としかいいようがない・・・


バイダルカ10
バイダルカを象徴する、美しい船首。
男性の象徴なの?
(写真提供:paceさん



バイダルカ3
いざ大海原へ。アリュート再現!
新井場さんと洲澤さん。
カーックイーーーー!!


バイダルカ4
こちらが、このバイダルカを製作した張本人、松原さん。
やはり馴染んでいる。。。
炉辺焼きのような自作のシングル・アリュートパドルを自由に使いこなしていた・・・
これがまた美しくってねー、もーあなた!!
聞いてる?


takeityan

でも・・・もっともバイダルカが馴染んでいたのは、このお方。
メンバーきっての野生児タケイちゃん!!
似合いすぎです。



バイダルカ5
そして・・・知床の海に女艇バイダルカ現る!
のぶちゃん&さだやっこのドキドキわくわくペア。
すげーーーー
すげーーーーーーー
大コーフン。よく鼻血出なかったな・・・アタシ。


バイダルカ7

ゴキゲンなバウマンののぶちゃんを後ろのアタシが撮影。
ボリュームがありすぎて手が届かず、カメラの受け渡しもできないの。
でも・・・楽しいねっ!!




バイダルカ8
いろんな人が次々と試し乗りしてみました。
写真左は新谷隊長、右はきょーこちゃん柴田さんペア。
まさかこのペアで撃沈するとは・・・!?
狭い岩場には弱かったらしいです。
・・・ニヤリ



バイダルカ11
最後に羅臼公民館へ運び込まれてシンポジウム。
室内に飾られると、なおさら神々しく見えました。


そんなわけで・・・
本当にどうもありがとう、バイダルカ!!
ありがとう、松原さん!!
| 知床シーカヤック | comments(2) | trackbacks(0) | posted by さだっちょん
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Comment








一生忘れない…。こちらこそ、ありがとうございました。女性は、子宮があって、体内に生命が宿るわけで、感覚的にいろんなことが分かるのだと勝手に解釈しています。有機物で作られたバイダルカ・パドルは、生命という力を細胞が秘めているので、「オーラ」を放つのは、自然なことのような気がします。これから、もっと体感してもらえるチャンスを作りたいと思います。力を貸してください。
posted by Hidetaka Matsubara | 2006/10/10 9:46 AM |
松原さん>わざわざコメントありがとごぜます。
そうか・・・そんなに奥深いものだったんですね。
有機物のもつオーラ・・・なんとなく納得です。

ホント、観たことも乗ったこともない人に、どう説明してよいか悩んだ末のエントリーでした。
アタシなんかで役に立つようなことがあれば、なんなりと!
(ただ、また乗りたいだけ?)
今後とも、いろいろとよろしくお願いいたします。
posted by sada | 2006/10/10 7:47 PM |
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